最終更新: 2026年03月
たけのこを一生懸命あく抜きしたのに、食べてみたらえぐくて苦い…!
そんな経験をしてガッカリしたことはありませんか。
せっかく時間をかけてゆでたのに、えぐみが残っていると本当に困りますよね。
この記事では、たけのこのえぐみが取れない原因と、えぐみを消すための再あく抜きの手順、
それでも残った場合の食べ方まで、まるごと解説します。
たけのこのえぐみが取れない3つの原因
あく抜きしてもえぐみが残るのには必ず原因があります。
主に3つのポイントを確認してみましょう。
収穫から時間が経っていた
たけのこは収穫後からえぐみ成分が急増します。
翌日には約2倍になるため、時間が経つほど抜けにくくなります。
たけのこのえぐみ成分は、シュウ酸とホモゲンチジン酸という2つの物質です。
どちらも土から掘り出された後に、たけのこ自身が作り出し、時間が経つほどどんどん増えていきます。
「たけのこは掘ったらすぐあく抜きせよ」と言われるのは、えぐみ成分が増える前に加熱して働きを止める必要があるからなんですね。
採れたてのたけのこは、あく抜きしなくても食べられるほどえぐみが少ないです。
ただ、スーパーで買ったものや、もらいもので収穫日がわからないたけのこは要注意です。
農林水産省のたけのこ情報でも、収穫後の早期処理が品質保持のカギとされています。
ゆでる時間が短かった
根元の固い部分に竹串がスッと刺さるまで、1〜2時間はしっかりゆでる必要があります。
短いとえぐみ成分を作る酵素が残ったままになります。
十分に加熱する目的は2つあります。
一つ目は、えぐみ成分を作り出す酵素の働きを止めることです。
二つ目は、たけのこの組織を柔らかくして、えぐみ成分をゆで汁に溶け出しやすくすることです。
ここで重要なのがチロシンという物質です。
チロシンはアミノ酸の一種で、たけのこの水煮についている白い粉の正体でもあります。
たけのこの水煮の白い粉の正体でも解説していますが、このチロシンが酵素によってホモゲンチジン酸というえぐみ成分に変わってしまいます。
酵素はたんぱく質の一種なので、高温で加熱すれば働きを止められます。
たけのこの内部まで十分に火を通すことが大切ですよ。
農林水産省のチロシン解説があるページでも、
えぐみ成分の生成メカニズムについて参考になる情報が紹介されています。

たけのこの水煮に付いた白い粉の様子
ゆで汁につける時間が足りなかった
えぐみはゆで汁に浸けている間に抜けます。
粗熱を取るだけでは不十分で、最低8時間以上は浸けておく必要があります。
シュウ酸もホモゲンチジン酸も水に溶ける成分です。
特にホモゲンチジン酸は、弱アルカリ性の水によく溶けます。
米ぬか、米のとぎ汁、重曹のいずれかを入れてゆでた後、そのゆで汁にたけのこをひと晩浸けておくことで、しっかりえぐみが抜けていくんですね。
「茹でたらすぐ上げる」は大きな失敗の原因です。
ゆで汁につけたまま放置する時間こそが、えぐみ抜きの本番です。
最低8時間、できれば一晩はそのままにしてください。
収穫から日数が経ったたけのこは、最初のゆで汁を一度捨ててから、新しい米ぬか水や重曹水で改めてゆで直すとより効果的ですよ。
えぐみを消す方法:再あく抜きの手順
調理前であれば、もう一度あく抜きをし直すことでえぐみを大幅に減らせます。
以下の手順で試してみてください。
- 鍋にたっぷりの水と米ぬか、または重曹を用意します。重曹は水1リットルに対して小さじ1杯が目安です。
- たけのこを鍋に入れて中火にかけます。
- 沸騰したら弱火に落とし、10〜15分ほどゆでます。
- 火を止め、ゆで汁につけたまま8時間以上、できれば一晩置きます。
- ゆで汁から取り出して流水でさっと洗えば完成です。
大切なのは、必ず新しいゆで汁を作ることです。
最初にあく抜きしたゆで汁には、えぐみ成分が溶け込んでいます。
そのまま使うと、えぐみがたけのこに戻ってしまいます。
面倒でも新しい水と米ぬか、または重曹を用意しましょう。
重曹と米ぬかのどちらを選ぶかですが、えぐみをしっかり取りたいなら重曹が効果的です。
ただし重曹は、たけのこの風味も一緒に抜きやすく、量が多すぎると茶色く変色することもあります。
風味を残したいなら、米ぬかやとぎ汁がおすすめですよ。
また、あく抜きのときに皮をつけたままゆでるかどうかでも結果が変わります。
たけのこのあく抜きで皮は必要?も合わせてチェックしてみてください。
ちなみに、わが家では一度再あく抜きをしても、えぐみが気になったことがあります。
「もう1回やれば完璧では?」と2回目の再あく抜きを試みたこともありました。
結果、えぐみはほぼ感じなくなりましたが、たけのこの風味もすっかり薄くなってしまいました。
再あく抜きは1回が限界と考えた方がよさそうです。
それ以上えぐみが残る場合は、次で紹介する食べ方で対処するのが現実的ですよ。
えぐみが残ったたけのこの食べ方
再あく抜きしてもえぐみが気になる場合や、すでに料理してしまった場合は、調理の工夫でカバーしましょう。
完全には消えなくても、かなり食べやすくなりますよ。
天ぷらにする
油でコーティングすることでえぐみが感じにくくなります。
えぐみのある野菜の定番救済策です。
たらの芽のような苦みの強い山菜も、天ぷらにするとおいしく食べやすくなりますよね。
それと同じで、油がえぐみを包み込んでくれます。
煮物にしてしまったたけのこも、いったん天ぷらにし直すと食べやすくなります。
味がついている煮物で作る場合は、天つゆなしでもおいしく食べられますよ。
カルシウムが多い食材と一緒に調理する
シュウ酸はカルシウムと結びつくと口の中で溶けにくくなり、
えぐみを感じにくくなります。
わかめと一緒に煮る若竹煮がえぐみを感じにくいのは、わかめのカルシウムとシュウ酸が結びつくからです。
牛乳を使ったグラタンやクリーム煮も、同じ方向の工夫ですね。
ただし、シュウ酸カルシウムは結石の原因になる場合があるので、腎臓が気になる方はこの方法を避けた方が安心です。
濃い味付けの料理にする
チンジャオロースや麻婆豆腐など、
味にパンチのある料理ならえぐみをしっかりカバーできます。
濃い味で調理すると、えぐみの刺激が感じにくくなります。
ほんのりえぐみが残る程度であれば、濃い味付けでかなり気にならなくなりますよ。
たけのこご飯にしてしまった場合は、佃煮やふりかけ、カレーと一緒に食べるのも手軽です。
リメイクするならライスコロッケもおすすめです。
たけのこご飯に、バターで炒めた玉ねぎのみじん切りとチーズを混ぜます。
一口サイズに丸めて、小麦粉、卵、パン粉の順に衣をつけて揚げれば完成です。
揚げることとチーズの風味で、えぐみをかなりカバーできますよ。
よくある質問
Q. たけのこのえぐみはなぜ出るの?
たけのこには、シュウ酸とホモゲンチジン酸というえぐみ成分が含まれています。
収穫後に時間が経つにつれ急増し、あく抜きが不十分だと食べたときにえぐさや苦みとして感じます。
Q. あく抜きしたのにまだえぐいのはなぜ?
主な原因は、収穫から時間が経っていたこと、ゆで時間が短かったこと、ゆで汁につける時間が足りなかったことの3つです。
どれか一つでも不十分だと、えぐみが残りやすくなりますよ。
Q. 再あく抜きすれば必ず取れる?
えぐみが大きく減ることがほとんどですが、収穫から日数が経ったたけのこは、えぐみ成分が多く、完全に取り切れない場合もあります。
その場合は天ぷらや濃い味付けの料理で対処しましょう。
Q. 重曹と米ぬかはどちらがよい?
えぐみを早くしっかり取りたいなら、重曹が向いています。
ただし、風味も抜けやすいので、香りを残したい場合は米ぬかやとぎ汁がおすすめです。
えぐみが特に強いときだけ重曹を選ぶと使いやすいですよ。
Q. えぐいたけのこを食べても体に悪くない?
えぐみ成分のシュウ酸を大量にとると、腎臓への負担につながることがあります。
少量であれば問題になりにくいですが、えぐみが強い場合は無理して食べず、調理を工夫するか処分することも一つの選択肢です。
最後に
たけのこのえぐみが取れない原因は、収穫から時間が経っていたこと、ゆで時間の不足、ゆで汁に浸ける時間の不足のどれかであることがほとんどです。
調理前であれば再あく抜きで大きく改善できますので、諦める前にぜひ試してみてください。
それでもえぐみが残るときは、天ぷら、濃い味付け、カルシウムが多い食材との組み合わせで上手にカバーできます。
せっかくのたけのこ、最後までおいしく食べ切ってくださいね。

