あさりがジャリっとしないように砂抜きするにはどんなコツがあるんでしょうか?
何だかあさりを砂抜きするために置いておいても閉じたままだったり、冷凍後食べてみたらうまく砂抜きできていなかったり…
なかなか上手くいかない事があります。
一回二回くらいならともかく、あまりジャリジャリするようであればちゃんと砂抜きが出来ていないので一度やり方を見直した方がいいかもしれません。
おいしいあさりをできるだけ「ノンジャリ」で食べられるよう、一緒にあさりの砂抜きのコツを確認していきましょう。
あさりの砂抜きのコツ
まずは基本的なあさりの砂抜きの方法は、
①塩水にあさりを入れる
②そのまま放置する
と、みなさんしていると思います。
もちろんこの方法で砂抜きをするのですが、ただ塩水につけておいただけではダメなのです。
砂を上手く吐かせるにはコツがあります。
順番に確認しましょう。
あさりの砂抜きをする時のポイント
●用意するもの
- 12時間くらい汲み置いた水道水
- 塩
- 塩抜きに使う容器
(できれば平らに並べられるバットとあみなど、なければボウルとざるの重なるもの) - 新聞紙
使う水
水道水は汲み置いてカルキが飛んだものを使いましょう。
あさりは生きています。
金魚を水道水に直接入れてはいけないように、あさりもカルキが飛んでいない水に入れると弱ってしまいます。
弱るとうまく呼吸できないので砂が吐けません。
容器
容器は網やざるであさりを底上げできるようにしておきます。
これは容器の底にあさりが吐いた砂が沈むためです。
あさりが直接容器の底に並べられていると、吐き出した砂をまた吸ってしまいます。
ですので吐いた砂を吸わないように底上げしておくのです。
用意できましたらコツをおさえながら砂抜きしていきましょう。
あさりの砂抜きのやり方とコツ
①塩水は海水の濃度と同じ位のものを作る。
海水の塩分濃度は約3%ですから、水1リットルに対して塩が30gです。
簡単な計り方として、500mlのペットボトルに満杯の水に対して、ペットボトルのふた1杯の塩の量となります。
②塩は完全に溶かしておく
③容器のあみやざるの上にあさりを重ならないように並べる。
④塩水をあさりがひたひたにつかるように入れる。
決してあさりを完全に水没させない。
なぜなら完全に水没してしまうと、
呼吸と砂出しをする管を空気中に出すことが出来なくなってしまいます。
必ず管を空気中に出せるようにひたひたにしてください。
⑤あさりを塩水につけたら、容器の上を新聞紙でおおって静かで暗い所に置いておく。
新聞紙はあさりを暗い環境に置いてあげる意味と
元気に吐き出した水が周りに飛び散らないようにするためです。
⑥置いておく場所は、気温が高い時期は冷蔵庫、寒い時期は室内の静かな場所です。
水温が20℃位だとあさりが活発に動きます。
⑦塩抜きにかかる時間は3~4時間程度。
6時間を超えると水中で酸欠になってしまいます。
死んでしまいますので、あまり長時間放置しないように。
⑧あさりをザルにあげて流水でよく洗います。
あさり同士の貝殻をこすり合わせながらよく洗えば完了です。
保存するときはジッパー付きの保存袋に入れて冷凍します。
あさりが砂抜きの時閉じたままなのは大丈夫?
あさりの砂抜き中様子をみてみると、みんなが口を閉じたまま動かない…
死んでしまったのかと心配になります。
でも、貝がしっかり閉じていれば死んでいません。
死んでしまった場合は貝を閉じる力がなくなり、開いたままの状態になります。
心配であれば2つの貝を軽く叩き合わせて音を聞いてみましょう。
生きていればキンキンと澄んだ音がします。
死んでいればメシッメシッと鈍い音です。
閉じたままの原因は?
塩分濃度が低い
塩分濃度が低いと砂出ししません。
よく冷ました湯冷ましの水や浄水器の水で再度塩水を作ってみて様子をみましょう。
ちなみに塩分が濃すぎるとあさりが塩辛くなってしまいますので注意。
暗くて静かなところに置いてる?
明るくて騒がしいところはあさりは好きではありません。
静かな所で上に新聞紙を置いて光を遮断してそっとしておいてあげてください。
水温が低すぎる
水が冷たすぎるとあさりが動きません。
少し温かくしてみると口を開いてきます。
貝がしっかり閉じていれば死んでいません。
落ち着いて様子をみましょう。
あさりの砂抜きは冷凍後でもできる?
砂抜きをしたあさりを半分冷凍して、半分調理してみたらうまく砂抜きできていなかった…!
もしくは買ってきたあさりをそのまま冷凍してしまった!という事もあると思います。
その場合は砂抜きのやり直しをしたいですよね。
でも、残念ながら一度冷凍したあさりは砂抜きできません。
あさりは死んでしまっているので、吸ったり吐いたりはもうできないのです。
残念ですがむき身にする以外はあきらめましょう。
砂抜きを失敗したあさりの活用法
出汁やスープにする
ジャリジャリで食べられないあさりは、茹でてスープだけを使いましょう。
身はありませんが十分おいしいスープです。
むき身にして食べる
非常に面倒ですが1つずつ貝を手で開いて身を取り出して使う事もできます。
1つずつ貝をこじあけてむき身にして、流水で身のまわりについている砂を洗い流せば食べられますよ。
実は…砂を吐かせると言っていますが、あさりは体内に砂を取り込んでいないのですよ。
あさりのジャリっとした砂は、貝の中のあさりの身の表面についているだけなんです。
ですので、むき身にして砂を洗い流せば、砂抜きを失敗した状態で冷凍した物でも食べられるんです。
ご紹介しているあさりの砂抜きとは、あさりに呼吸をさせて、身についている砂を少しずつ貝殻の外に出させている事なのです。
まとめ
以上、あさりの砂抜きのコツと対処法でした。
ポイントとしては
- 海水と同じ濃度の塩水を作る
- あさりは重ならないようにアミで底上げした容器に並べる
- 水の量はあさりがひたひたになる位で水没させない。
- 暗くて静かな場所に置いておく
- 6時間以上放置するとあさりが酸欠になる
この辺りを押さえておく事が重要です。
おいしいあさりを食べられるように、愛を持って砂抜きしましょう!