レタスの切り口から出る白い液の正体 乳液の成分と味への影響について

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レタスの切り口から白い液が出てくる事がありませんか?
特に芯に近い所から出てくることが多いですよね。
この白い液体、一体何なのでしょうか?
このままは食べても大丈夫なのでしょうか?
そこで、このレタスの白い汁について、成分や働きについて調べてみました。

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レタスの切り口から出る白い液の正体

レタスをちぎったり切ったりすると白い汁が出てくることがあります。
特に根元の方のちょっと固めの所から出てくることが多いです。
この白い液体、一体何なのでしょうか?
何のために白い液が出てくるのでしょうか?

レタスの白い汁はなぜ出てくる?

レタスの切り口から出てくる白い液体、これは乳液と呼ばれています。
この乳液はレタスの水や栄養を運ぶ師管・導管とは別の乳管という管に入っています。
乳管は師管のすぐ近くにあります。

なぜレタスがわざわざ白い液を持っているかというと、この白い液体で自分自身を守るためです。
白い液体がレタスが傷ついた時に出てきて、傷口を乾燥させたり成分を変化させて細菌の侵入を防ぐ役割をするのです。

そして白い液は空気に触れるとポリフェノールや酸化酵素によって茶色く変色します。
レタスを収穫する時に根元を切ると芯の部分から白い液がたくさん出てきます。
芯が白くてみずみずしい、更に言えば白い液が出ているレタスは新鮮な証拠ですよ!

レタスの乳液の成分は?

レタスの白い液の役割はわかりました。
しかし、なぜ白いのでしょうか?
普通に透明の液体でいいはず。
この白さは何の成分によるものなのでしょうか?

レタスの白い液の成分

乳液の成分はたんぱく質や糖質、脂質、ロウ成分、ポリフェノールなどです。
これらの成分がとても細かい粒子になっていますので、液が白く見えます。

そしてこの乳液にはポリフェノールの一種のラクチュシン、ラクチュコピクリンが含まれています。
これらはレタスの苦味の素です。
その中でもラクチュコピクリンには安静作用があり、鎮静効果や安眠効果があると知られています。
すでに紀元一世紀のローマのネロ帝時代には植物学者によってその効果が認められています。

ちなみに現在私たちが食べているレタスと古代ローマ時代のレタスは全く別物です。
昔のレタスはもっと苦かったそうです。
苦味が強いという事はラクチュコピクリンが多く含まれている事になります。
現在の私たちに馴染みのあるレタスで安眠効果を求めると相当な量が必要になり、少なくてもレタスの大玉1/4個以上必要になるそうです。


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レタスから白い液体が出て味に変化はある?

レタスの白い液はレタスの自衛の為のものです。
決して体に悪い成分が発生した訳ではありませんので、食べても大丈夫です。

と、ここで問題が!

このレタスの白い液、とっても苦いのです!
じわーと液が染みている状態のレタスをそのままサラダにすると、苦いサラダの完成です。
ですので白い液体が染み出ているようなら、水でよく洗い流してから使って下さい。
洗い流してしまえばそんなに苦味は感じません。
ただ、安眠効果を期待しているのであればラクチュコピクリンが流されてしまうので効果が下がります。

もしどうしてもレタスの苦味が気になる場合は、しばらく葉っぱを水にさらしたり加熱して食べる事をおすすめします。
苦味を取る方法はこちら↓で詳しくご紹介しています。

レタスが苦い原因と苦味の取り方 おすすめの食べ方をご紹介

最後に

レタスから出る白い液体は、レタスが身を守るために出している物です。
そのまま食べても大丈夫ですが、苦いので洗い流して食べれば問題ありません。

このように切り口から白い汁が出る植物はレタス以外にもあります。
身近な物ですとタンポポですね。
成分はそれぞれの植物で違いますが、みんな自分を守るためです。
レタスは平気ですが、白い液には毒があるものもありますので注意してくださいね。

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