バナナを冷蔵庫に入れて冷やしておいたら皮が真っ黒になった！
なぜ黒くなってしまうのでしょうか？
こうなってしまったバナナは食べられるのでしょうか？
冷蔵庫に入れて冷やす場合も皮が黄色いままがいいですよね。
そこで、なぜ黒くなるのか、黒くならないようにするにはどうしたらいいかご案内していこうと思います。
バナナを冷蔵庫に入れると黒くなるのはなぜ？
バナナを冷やして食べようと冷蔵庫に入れておいたら全体が真っ黒になってしまった…！
真っ黒とまでいかなくても茶色に変色してしまいますよね。
冷蔵庫に入れる前は黄色くてきれいだったのに何故…!?
どうしてこんな事になってしまうのでしょうか？
バナナが冷蔵庫で変色して黒くなる理由
バナナを冷蔵庫に入れておくと皮が黒くなってしまう理由、それは低温障害を起こしているからです。
どういった原因で黒くなってしまうかというと、本来南国のフルーツであるバナナは低温に弱く、温度が10℃を下回るとバナナは低温に耐える為、温度が低くても固まりにくい多価不飽和脂肪酸という物質を増やします。
多価不飽和脂肪酸はリノール酸と同じ油の仲間です。
そして多価不飽和脂肪酸の増えた南国育ちのバナナは自分自身の細胞を破壊してしまいます。
細胞が破壊された事でバナナの皮の細胞の中に閉じ込められていたフェノールアミン類という有機化合物とポリフェノール・オキシターゼという酸化酵素が化学反応を起こします。
その結果ポリフェノールが出来て、バナナが黒くなるという訳です。
こんな風にバナナは南の国のフルーツですので、寒さに耐えられるような仕組みがないのです。
冷蔵庫に入れてバナナが黒くなってしまうのは、バナナが冷蔵庫の寒さに負けて組織が破壊されてしまった結果なのです。
ちなみにこのように冷蔵庫でバナナの皮が黒くなる事を「バナナが風邪を引く」というそうです。
バナナが黒くなったけど食べられる？
バナナを冷蔵庫に入れて黒くなるのは低温障害を起こしたからです。
組織が破壊されてしまったバナナですが、これは食べても平気なのでしょうか？
ちょっと心配になりますよね。
試しに黒くなったバナナをむいてみると、ほとんどのバナナの中身は白いままです。
皮だけが黒く、中の果肉は傷んでいるような形跡は見られません。
この冷蔵庫に入れて皮が真っ黒になってしまったバナナですが、食べても何の問題もありません。
体に良くない物質が発生している事もありませんので、安心して食べて下さい。
中身は無事です。
もしバナナの皮をむいた時に変なニオイがしたり、液体が流れてきたり、ドロドロになっているようなら当然ですが食べないでください。
お腹を壊す可能性が高いです。
バナナを冷蔵庫で上手く冷やすには
バナナを冷蔵庫に入れておくと皮が黒く変色してしまいます。
では、冷やして食べるにはどうしたらいいのでしょうか？
バナナは常温で保存しておくのがいいので、食べる20分～30分前に冷蔵庫に入れ、冷蔵庫から出したらすぐに食べる事がいいとされています。
そして皮が黒くなるのを気にしなければ、そのままバナナを冷蔵庫に入れて置いて食べたい時に食べればいいです。
でも、食べる20分前に冷蔵庫に入れてスタンバイするのはなかなかできません。
そして出来れば冷やしてもバナナは黄色い皮をむいて食べたいですよね。
そんな時の冷やし方もご紹介しますね。
バナナが変色しない冷やし方
バナナをそのまま冷蔵庫に放り込むと真っ黒になりますので、ちょっとひと手間加えます。
まずバナナは房から外し、1本ずつバラバラにします。
そして1本ずつビニール袋やポリ袋に入れて密封します。
必ず1本ずつです。
ラップで隙間なくぴっちり巻いてもOK。
そしてそのバナナたちを一つのビニール袋にまとめて入れて、冷蔵庫の野菜室で冷やします。
このようにバナナをビニール袋で密封する事で冷蔵庫の冷気が直接当たるのを防ぎ、酸素に触れないようにしておくと真っ黒になるのを防げます。
冷やした黄色いバナナをいつでも食べられるようにスタンバイしておきたい時は、このやり方で冷蔵庫に入れておく事をおすすめします。
ただ一つ注意があります。
バナナは冷蔵庫に入れてしまうとそれ以上熟さなくなります。
あまり熟していないバナナなら、まずは室内に置いて調度いい熟し加減になるまで待ってから冷蔵庫に入れる事をおすすめします。
最後に
バナナを冷蔵庫にそのまま入れて黒くなるのはバナナの植物としての性質上どうしようもない事です。
暑い国で出来る果物ですから、寒さへの耐性がないのは仕方ありません。
黒くなっても中身は無事ですから、皮をむいてしまえば問題ありません。
皮が黄色の状態で冷やしたいのであれば1本ずつ密封です。
冷やされて皮が黒くなったバナナは問題なく食べられますのでご安心下さい。