梅シロップを漬けたら梅の実が茶色く変色してきた!
結構早い段階で茶色くなってくると大丈夫なのか不安になりますね。
梅の実全体でなくまだらに一部が変色すると一層不安です。
そして梅の実がしわしわにならなかったりパンパンに膨らむ事もあります。
梅シロップの梅がこのようになった場合は大丈夫なのか、確認していきましょう。
その他の梅しごとについてはこちら⇒梅しごとの疑問・トラブル解決まとめ
梅シロップの梅が茶色く変色した!
保存瓶に青梅と砂糖を詰めて梅シロップ作り。
出来上がるのが楽しみですよね。
毎日様子を見てしまいます。
すると…
漬けた翌日や2日後位に梅の実が茶色に変色!
あんなにきれいな緑色だったのに!
あっという間に変色してしまいます。
こんなに早く茶色くなるなんて大丈夫なのか?
梅が腐ってきたんじゃ…と心配になりますよね。
このように梅シロップの梅が変色するのは大丈夫なのか、心配なので確認してみましょう。
梅シロップの梅が茶色くなる理由は?
まず、梅シロップの梅の実が茶色くなる現象はなんら問題はありませんのでご安心下さい。
漬けた翌日、早ければ半日もすると梅の色は緑色⇒黄緑⇒黄色⇒茶色と変わっていきます。
梅シロップの梅は絶対茶色くなりますので異常が起こった訳ではありません。
梅の状況も色々ですので、それぞれ茶色くなる理由をご説明しますね。
梅の実が熟してきた
梅シロップを氷砂糖で漬けて、シロップがまだ出ていないのに梅が茶色くなってきた。
もしくはシロップに浸かっていない所だけ茶色くなってくることがあります。
こんな風に梅シロップの瓶の中の梅が茶色くなるのは梅が熟したからです。
梅からは果物を成熟させるエチレンガスが出ています。
瓶にフタをしている事でエチレンガスが充満し、梅の成熟が進むので茶色くなるという訳です。
化学反応によるもの
梅からエキスが出て梅の実がシロップに十分漬かっている状態で茶色くなった場合、これは梅と砂糖の化学反応によるものです。
梅に含まれているクエン酸などの有機酸とポリフェノール、そして砂糖の糖分が反応してヒドロキシメチルフルフラールという成分を作ります。
この長い名前のヒドロキシメチルフルフラールが茶色の素になります。
梅の実だけでなくシロップ自体が琥珀色になるのもこの成分が原因です。
また、梅シロップを作る時に酢を入れると酢の酸によって梅の実が変色しますよ。
梅シロップの梅がまだらに変色してきた場合
梅の実が丸ごときれいに茶色っぽくなるのはわかりますが、部分的に変色してくる事もありますよね。
梅のシロップに浸かっていない所だけ変色するのはエチレンガスで熟した事が原因ですし、酢を入れた場合は酢がかかった所が先に変色したりします。
他の原因として、梅には気付かないような傷やぶつけた後がある事があります。
こういう傷になっている所から梅が熟してきたりしますので、ところどころ茶色くなってきたりします。
このようにまだらに変色している場合も梅シロップの瓶を冷暗所に置いて大事に管理すれば全体が茶色くなってきますので大丈夫ですよ。
梅シロップの梅がしわしわにならないのはなぜ?
梅シロップの梅の実はしわしわになってくると言いますよね。
実際にシロップが完成した後の梅の実はエキスが出てしまうのでしわしわで固くなります。
でも、漬けている梅シロップの梅の実がしわしわにならない事があります。
これは失敗なのかとちょっと焦ります。
条件によっては梅がしわしわにならなかったりしますので、その原因をご紹介しますね。
熟した梅の実を使った
漬けた梅の実が青くて固い梅ではなく熟している梅を使った場合、しわしわにはなりません。
こういった梅は実がへこんだようになる事が多いです。
既に完全に黄色く熟した梅はもちろん、全体が黄色っぽい黄緑の熟し始めの梅でもしわしわにならなかったりします。
熟した梅を使ってしわしわにならなくても梅シロップは作れますので安心してください。
青梅に穴や切り込みを入れている
梅シロップの作る時にエキスがよく出るように梅にプスプス穴を開けたり切り込みを入れる事があります。
このように梅の表面に穴が開いているとしわしわにならない事があります。
これは梅に開けた穴や梅の表面からエキスが染み出た後、穴や切り口から梅がシロップを吸うからです。
一度しわしわになった場合でも、そのままシロップに漬けたままにしておくと穴からエキスを吸って梅が膨らんでくることがあります。
砂糖が少ない
梅シロップは砂糖の糖の濃さで梅の内部の水分を染み出させる事で作ります。
浸透圧の力でシロップを作るのです。
梅に対して砂糖の量が少ないと梅から水分(エキス)を引き出す糖分が足りません。
それで梅から水分が出てこないのでしわしわにならないのです。
梅シロップの梅が膨らむのは大丈夫?
梅シロップの梅がしわしわにならない事もあります。
それだけならいいのですが、場合によっては梅の実がパンパンに膨らむ事があります。
明らかに漬ける前の梅に比べて膨張している事が…!
こうなるのも心配ですね。
場合によってはシロップに泡が発生する事もあります。
ついに腐ったか…
心によぎる不安。
このように梅シロップに漬けている梅の実が膨らんだ場合は大丈夫なのでしょうか?
梅シロップの梅が発酵してるか確認しよう
梅シロップ自体に泡が出ているようであれば、すでに発酵しています。
一見泡が出ていなくても瓶をゆすってシュワーとならないか確認してみましょう。
シロップに泡がなく、梅の実がパンパンに膨らんでいる場合は、実自体が発酵していないか確認しましょう。
まず、消毒して乾かした菜箸などで膨らんだ梅の実を取りだします。
この梅がパンパンに膨張していて中にガスが溜まっているようなら発酵の始まりです。
食べると炭酸風味になっているはずです。
もし梅の中にガスが溜まっていないようであれば大丈夫ですが、梅の実をシロップに入れたままにしておくと発酵やカビの原因になります。
梅の実は取り出しておきましょう。
梅にガスが溜まって発酵している場合はシロップ自体を加熱処理をしておかないとどんどん発酵が進みます。
取り出した梅の実はシロップに戻さないようにして下さい。
もし梅を食べる場合は加熱して甘露煮にする事をおすすめします。
加熱処理などの対処法は別途こちら↓でご紹介しますね。
梅シロップに泡が出て発酵した物は飲める?対処法と濁りがある場合はどうする?
梅シロップや梅酒の梅のおいしい食べ方 活用法や保存の仕方をご紹介
最後に
梅シロップの梅が茶色くなるのは傷んでいる訳ではありません。
しわしわにならないのは作り方や使った梅によります。
怖いのは梅の実が膨張してきた時です。
発酵しているのであれば早めに加熱して菌の働きを止めないと酸っぱくなったりカビが生えたりします。
マメに様子をみて危なそうであれば早めに対処してくださいね。
その他の梅しごとに関する疑問やトラブルに関してはこちらにまとめてあります。
ご覧ください。