家で作った麦茶、これは冷蔵庫に入れて何日くらい日持ちするのでしょうか?
作り方も煮出したり水出ししたりしますが、作り方によって保存できる期限は変わるのでしょうか?
沸かしたお湯で作った方が長持ちしそうですが、実際どうなのでしょう?
そこで、麦茶の保存できる期間と長持ちさせるポイントについてまとめてみました。
麦茶は何日くらい日持ちする?
家で作った麦茶。
ゴクゴク飲んですぐに無くなってしまう事がありますが、何日も冷蔵庫の中に保存されている事もあります。
ところでこの麦茶、何日くらい日持ちするものなのでしょうか?
暑い時期に作る事が多いですから、ちょっと気になりますね。
まずは一般的に何日もつのか確認したいと思います。
麦茶を保存できる期間
家で作った麦茶は清潔な容器に入れて冷蔵庫で保存すれば2、3日は飲めます。
もし常温で保存した場合は、丸一日でも危険です。
真冬でない限り必ず冷蔵庫に入れておくようにして下さい。
麦茶は実は腐りやすい
実は、麦茶は緑茶に比べて傷みやすい飲み物です。
なぜかというと、麦茶の材料が麦だからです。
麦は穀物ですので、デンプンが多く含まれています。
デンプン質は腐りやすい成分です。
麦茶にはこのデンプン質がたくさん溶け込んでいますので傷みやすいのです。
一方緑茶の原料はお茶の葉っぱのみです。
デンプン質は麦茶に比べるととても少なく、更に殺菌作用のあるカテキンも含まれています。
このように麦茶は傷みやすい飲み物ですから、作ったらできるだけ早く飲み切ってしまう事をおすすめします。
できれば1日で飲み切れる分を作るようにするといいですよ。
麦茶を煮出したり水出ししたりで期限は変わる?
麦茶の作り方は水に麦茶パックを入れて水出ししたり、沸騰したお湯にパックを入れて煮出したりと2通りの作り方があります。
麦茶を作って冷蔵庫に入れれば2、3日日持ちしますが、作り方によって保存期間が変わったりするのでしょうか?
こちらも確認しましょう。
麦茶は作り方で保存できる期間が変わる?
水道水で水出しと沸かしたお湯で作った麦茶。
この2つを比べた時、煮出した方が加熱殺菌されるので長く持ちそうですよね。
ところがどっこい。
長持ちするのは水道水で水出しした麦茶の方です。
なぜなら水道水には消毒のためにカルキが含まれています。
このカルキの効果によって麦茶が腐りにくくなる訳です。
カルキは水をやかんで沸騰させると揮発して抜けます。
ですのでカルキがある分沸騰したお湯で煮出した麦茶より水道水でそのまま水出しした物の方が日持ちするのです。
ただ、水出しの方が日持ちすると言ってもお湯出しのものと差はほとんどありません。
水出しで作った麦茶の期限は3日までです。
煮出して作った方は2日と思った方がいいです。
麦茶を浄水器の水やミネラルウォーターで作った場合は
水出しする場合もダイレクト水道水ではなく浄水器に通したりミネラルウォーターで作る事もありますよね。
そういった水はもちろんカルキが入っていません。
ですので、浄水器やミネラルウォーターの水で作った麦茶もお湯で作ったのと同じ、保存できるのは2日までです。
麦茶を長持ちさせるには?
ここまででご紹介した麦茶の日持ちする日数は、あくまでも最長の保存期間です。
一般家庭で普通に作って飲むなら、できれば作ったその日か翌日までに飲むのが一番おいしくて安全です。
ですが、その日が寒かったりすると麦茶消費量も減ったりして、1日でポット1個分の麦茶が飲み切れなかったりしますよね。
できれば最長保存期間まで長持ちさせたい。
そんな時、できるだけ日持ちさせるためのポイントをご紹介します。
麦茶を長時間保存するためのポイント
麦茶はデンプン質が多く、傷みやすいのが玉にキズ。
この麦茶を長持ちさせるには雑菌を繁殖させない事が重要なポイントとなります。
麦茶をお湯出ししたら一気に冷ます!
沸騰したお湯に麦茶パックを入れて作る時、冷めるのを待って冷蔵庫に入れますよね。
この時、大体アツアツの麦茶を常温に放置して冷めるのを待つと思います。
一般的にこうすると思いますが、実はこれは長持ちさせるにはダメな冷まし方です。
麦茶を長持ちさせるには、一気に冷まして雑菌が繁殖しにくい温度にする事が重要です。
雑菌にとっての適温は20℃~40℃位です。
その中でも30℃~37℃の温度が大好きで、この温度だと良く雑菌が増えます。
熱い麦茶を常温においてゆっくり冷めて行くのを待っていると、雑菌が増えやすい温度の状態が長くなります。
そうすると冷めていく間に菌が増えてしまいます。
ですので、この温度帯を短時間で越えさせて冷やす必要があります。
やかんや麦茶ポットが入る大きさの入れ物を流しに用意し、やかんが半分浸る位の水を入れます。
その水にやかんやポットをつけて、フタを外して冷ましましょう。
早く冷ますためには水が温かくなってきたら冷たい水に交換するようにします。
さらにある程度麦茶が冷めたらやかんをつける水を氷水に変えれば早く冷ます事ができます。
そして熱が取れたら冷蔵庫に入れましょう。
麦茶のポットを殺菌消毒する
麦茶ポットにも雑菌が付きます。
まずはしっかり洗って乾かす事が大事です。
ポットを水ですすいだだけで次の麦茶を入れるのではなく、洗剤とスポンジで底まできれいに洗ってしっかり水気を切っておきます。
ポット本体だけでなく、フタやゴムパッキンの部分も忘れずに。
そして数日ごとに定期的に麦茶ポットの消毒もしましょう。
キッチンハイターなどの漂白剤につけたり、ポットが100℃以上に耐えうる耐熱性であれば煮沸消毒もできます。
煮沸消毒は大鍋にふきんを敷いて水とポットを入れてお湯を沸かし、沸騰した状態を5分キープすればできます。
ポットが入るような鍋がなければ熱湯をポットに満タンに入れて5分置きましょう。
80℃以上の温度の熱湯に5分以上付ければほぼ消毒できます。
殺菌消毒したら乾かさないと雑菌が増えてしまいますので、きちんと乾燥させて下さいね。
できれば麦茶ポットは耐熱のガラス製が好ましい
さらに麦茶を長持ちさせたい場合は、ガラス製の麦茶ポットを使うといいです。
なぜならプラスチック製は傷が付きやすく、そこに雑菌が残りやすいからです。
プラスチックに比べてガラス製の方が細かい傷が付きにくいですし、耐熱性のガラス容器なら熱湯で消毒もできますよ。
麦茶のパックは取り出しておく
麦茶パックをポットに入れっぱなしで保存しているとどんどん濃くなるだけでなく傷みやすくなります。
なぜなら麦茶にはデンプン質が多く含まれているからです。
焙煎した麦の入ったパックの中にはたくさんのデンプンが入っていますので、これが傷む原因になる事があります。
麦茶が出来上がったらパックは取り除いて保存するようにして下さい。
出来上がりの目安は熱湯で作った場合は約10分、水出しの場合は冷蔵庫に入れて約2時間です。
麦茶が出来たら箸で麦茶をかき回してからパックを取り除いてくださいね。
最後に
お茶だから安心と思ってしまいますが、麦茶は傷みやすく、あまり日持ちしません。
出来れば作った翌日中までに飲み切れる量を作って、できるだけ早く飲み切るようにして下さい。
麦茶自体だけでなく保存用の麦茶ポットも毎回しっかり洗って、定期的に消毒するようにして下さいね。