みかんジャムを作ったけど固まらない、まったくとろみがない物になる事があります。
水っぽくてシャバシャバしていて、ジャムというよりシロップです。
なんだか失敗してしまったようでがっかりします。
パンにも塗りにくいです。
どうしてみかんジャムは固まらなかったのでしょうか?
その原因と、すでに出来上がった水っぽいジャムにとろみを付ける方法をご紹介します。
みかんジャムが固まらないのはなぜ?
みかんジャムを作ったら全然とろみがなく、シャバシャバして水っぽい…
まるでジャムではなくシロップです。
シロップ状だとパンに塗ると垂れてきてしまいますから食べにくいですよね。
この状態のジャムだとヨーグルトに入れる位しか思いつきません。
思った以上に水っぽく仕上がってしまったみかんジャム、まずはなぜ固まらなかったのか原因を確認したいと思います。
みかんジャムのペクチン不足
一番考えられる原因はペクチン不足です。
ペクチンとはジャムにとろみをつける食物繊維の一種です。
このペクチンが足りないとジャムはゼリー状に固くなりません。
実はみかんの実にはペクチンがあまり含まれていません。
みかんでペクチンが一番多い場所は外側の皮、その次が薄皮部分です。
果肉部分に含まれている量はごくわずかです。
ですのでみかんの薄皮をむいてジャムを作った場合はペクチンがとても少ない状態のため、とろみがつかないのです。
みかんジャムを作る時にペクチンを足すには市販の『ペクチン』を入れるか、ペクチンの多いりんごの芯と一緒に煮るといいですよ。
みかんジャムを煮詰める時間が足りない
みかんジャムが固まらない原因はペクチンの他、水分が多すぎる事もあります。
煮詰める事で水分を蒸発させればジャムにとろみがついてきます。
加熱する事で砂糖が飴状になる事もとろみの元になります。
当然煮る時間が短ければ水分が蒸発しないで残りますから、シャバシャバに水っぽくなります。
もしかして煮る時間が短すぎた?と思ったら、これが原因である可能性大です。
ただし煮詰め過ぎも注意が必要です。
ジャムは熱い時は割とサラサラした状態です。
冷めた時に固まってきます。
煮詰め過ぎると冷めた時に飴のようにガチガチに固くなります。
煮詰めてみかんジャムにゆるいとろみがついてきたら、水を入れたコップにジャムを少し垂らして状態を確認してみましょう。
水の中でプルプルの状態で固まれば完成、散ってしまうようならもう少し煮る必要があります。
加熱の温度が低い
薄皮をごとジャムにしたけどみかんジャムが固まらない場合は、加熱温度が低かった可能性があります。
薄皮に含まれているペクチンは、温度が100℃以上にならないと溶け出してきません。
ペクチンが溶けて糖や酸とくっつく事でとろみがつくのです。
糖分が足りないと沸点が100℃以上にならないので、砂糖が少ないのもとろみがつかない原因になります。
弱い火力で最初からコトコト煮ているとこの作用が発揮されません。
ジャムを煮る時は最初にみかんと砂糖をまぶして水分を出しておいて、中火で沸騰させて、ジャムの温度を100℃以上にしながら煮るとペクチンがよく溶け出してジャムにとろみがつきますよ。
酸が足りない
ペクチンがとろみの付いた状態になるには、しっかり加熱して溶け出て糖と酸と結合しなくてはなりません。
みかんにも酸味はありますが、この酸だけでは足りない事もしばしば。
その為にレモン汁を加えて酸を足します。
レモン汁がない場合は、酢で代用する事もできます。
酢の場合は風味の問題もありますから入れ過ぎに注意です。
りんご酢ならみかんと合うと思います。
みかんジャムの完成後にとろみをつけるには?
次回みかんジャムを作る時は以上の事を注意して作れます。
しかし目の前には既に完成した水っぽいみかんジャムがあります。
出来上がったみかんジャムにもとろみを付けたいですよね。
その為の方法をいくつかご提案します。
みかんジャムを再び煮詰める
みかんジャムが固まらない原因が明らかに加熱不足であった場合は、瓶から鍋にジャムを移して再度加熱してみましょう。
余計な水分を飛ばせば固まってくるはずです。
そして加熱し過ぎにはくれぐれも注意です。
水っぽいジャムを再び煮詰めたら今後はみかん飴になって失敗!という事もありますから…
ゆるーくとろみがついて来た時点で、先程ちょっとご紹介したように、水にジャムを垂らして状態を確認して下さいね。
焦がさないようにも注意です。
みかんジャムに市販のペクチンを加える
とろみがつかなかったジャムは市販されている粉末の『ペクチン』で固めてしまう手もあります。
実は、市販のペクチンを使うのが一番確実で手っ取り早い解決方法です。
ペクチンはスーパーなどの製菓コーナーにベーキングパウダーなどと一緒に売られています。
ちなみにペクチン自体の原材料はりんごです。
出来上がったみかんジャムにとろみを付けるには、ジャムを鍋に移し、沸騰させます。
ジャムとは別鍋でペクチンを水に溶かして煮溶かし、それをみかんジャムに加えて煮て、レモン汁を加えればトロトロのジャムになります。
レモン汁はポッカレモンとかでOKです。
これはちょっと感動するくらいとろみがつきますので、おすすめの方法です。
最後に
実はみかんジャムはいちごやりんごのジャムよりも固まりにくい性質があります。
これはみかんの実に含まれるペクチンと食物繊維の量が関係してきます。
ですのでみかんジャムは煮詰めて水分を飛ばし、入れた砂糖を飴状にしてとろみを出すか、ペクチンを追加してとろみを出すかしか方法がありません。
ちょっとめんどくさい性質がありますので、作る時はとろみ対策の作戦を練っておくといいですね。