秋になると柿が大量に実ります。
庭に柿の木があって、それこそ食べきれない程柿がなります。
周りの人に分けてもまだあります。
また、たくさんの柿をもらう事も多いですよね。
どんどん食べないと腐ってしまいますが、大量にあると飽きます。
干し柿にするのもいいですが、それ以外の使い道はないのでしょうか?
そんな訳で今回は大量の甘柿と渋柿を消費するための食べ方と長持ちする活用法についてご紹介したいと思います。
check! ⇒ 柿・干し柿関係についての疑問一覧はこちらをご覧ください
大量の柿を消費するには
柿がたくさんあり過ぎて食べきれない…
野鳥におすそ分けするのもいいですが、できれば人間が消費したいですよね。
そして自宅の庭の柿だけでなく、他の人からたくさんもらう機会も多いです。
最初のうちは皮をむいて普通に果物として食べますが、そのうち山のように残っている柿をみるとうんざりしてきます。
かと言って捨てる訳にもいかない。
放っておくと柔らかくなりすぎてしまいますから、早めに手を打たなくてはなりません。
干し柿にする方法もありますが、干し柿ばかりではありきたりですし、干し柿作りは割と手間がかかります。
そこで、干し柿以外に甘柿・渋柿を活用する方法をお伝えしたいと思います。
柿ミルク
早速ご紹介するのは甘柿限定ですが、早く消費するのにおすすめの食べ方です。
甘柿が余ってしまっているなら、是非試して頂きたい食べ方がコレ。
柿ミルクです。
これは皮と種を取った甘柿と牛乳を一緒にミキサーにかけるだけで出来ます。
分量の目安は柿1個に付き、牛乳はコップ1杯です。
飲み物ですし甘くておいしいので柿の消費が早くなりますよ!
そして柿だけをミキサーにかけてピューレ状にしたものは冷凍保存もできます。
柿ピューレをジッパー付きの冷凍保存袋に入れ、平らにして冷凍しておけば、飲みたい時に常温解凍して柿ミルクが作れます。
この柿ミルク、柿の甘さと牛乳とベストマッチ!
もちろん砂糖を入れる必要もありません。
一度飲んだらやみつきになります。
まだ固い柿より柔らかくなった柿の方が飲んだ時ののど越しが良いです。
それに柔らかい柿ならミキサーなしでもフォークでよく潰せば作れますよ。
柿はビタミンCも多いですから風邪予防にもなりますね。
また、柿ミルクを作る時に粉末のコラーゲンを混ぜるのもおすすめです。
柿のビタミンCによってコラーゲンの吸収が良くなるからです。
コラーゲンは美容効果だけでなく肌の乾燥を防いだり、血管や骨を丈夫にする働きがあります。
ちなみにコラーゲンは独特のニオイがありますが、筆者が色々試して全くニオイを感じなかったのはコレでした。
↓このコラーゲンについてはコチラ↓
柿酢
柿酢ってご存じですか?
名前の通り柿で作る酢です。
穀物酢よりもまろやかな酸味の酢なのですが、これを自宅で簡単に作る事ができます。
柿酢の作り方は柿だけで作るバージョンと穀物酢に漬けるバージョンがあります。
しかも柿だけで作る方は甘柿、渋柿のどちらでも作る事が出来るんです!
渋柿も木になったまま放置している物があれば柿酢にしてみてはいかがでしょうか。
両方のバージョンの作り方をご紹介しますね。
■用意するもの
・熟してやわらかくなった柿
・保存瓶
・アルコール度数35度以上の焼酎(保存瓶消毒用、煮沸消毒できる場合は不要)
・フタ用の布やキッチンペーパー
・フタを止める輪ゴム
■作り方
①保存瓶を焼酎を含ませたキッチンペーパーで拭いて消毒し、付いた焼酎を乾かしておく。
②柿は水洗いせず乾いたキッチンペーパーで拭いて表面の汚れを取る。柿に焼酎はつけない。
③柿のヘタを取る。傷や汚れが気になったら包丁で取り除く。
④くりぬいたヘタ側を下にして柿を保存瓶に入れ、しゃもじなどで潰しながら押し込む。
⑤布やキッチンペーパーで空気が通るようにフタをして、輪ゴムで止める。
⑥暖かい所に置いて発酵させる。一日一回スプーンやしゃもじでかき混ぜる。
⑦3日位すると発酵が始まる。表面に白い膜が出てきたら取り除く。
⑧10日位経つと酢のニオイがしてくるが、継続して暖かい所で発酵させ続ける。
⑨漬け始めてから1か月経ったら柿酢をサラシやキッチンペーパーでこす。
⑩柿酢完成!保存瓶に移して布や紙でふたをして保存する。
完成後も酢は熟成を続けます。
熟成させるほど味がまろやかになりますので、密封せず紙や布でふたをして呼吸できるようにしながら保存して下さいね。
また、柿を水洗いしない理由は柿の表面についた天然酵母を使って発酵させる為です。
汚れは乾いたキッチンペーパーなどできれいに拭いて落として下さいね。
そしてもう一つの酢を使う柿酢の作り方です
こちらは柿を発酵させて酢にするのではなく、酢に柿のエキスを出すような感じの物です。
作り方はこちらです。
■用意するもの
・完全に熟した甘柿 保存瓶に入る量
・保存瓶
・穀物酢 瓶に入れた柿がひたひたになる量
・アルコール度数35度以上の焼酎(保存瓶消毒用)
※こちらのフタは密閉保存瓶のフタでOKです。
■作り方
①保存瓶を焼酎で拭くか煮沸消毒して殺菌、乾燥させておく
②柿はキレイに拭いて、ヘタを取って4つ位に適当に切る
③切った柿を保存瓶に詰める。柿は瓶の8分目位までの量にしておく
④柿が酢にひたひたに浸かるまで瓶に酢を注ぐ
⑤フタを開けずに、毎日瓶をゆすって中をかき混ぜながら涼しい場所で漬けこむ
⑥漬けてから1か月経ったら柿を取り出して完成!冷蔵庫で保存する。
※気になるなら最後に酢をこしてから保存する
酢に柿を漬けて作った柿酢は甘さがあってまろやかです。
砂糖を入れていませんので甘すぎず、料理に使う事もできます。
もちろん水で割ってサワードリングとして飲む事もできますよ!
酒税法について
実は日本ではアルコールの製造や販売について酒税法というのがあります。
これに違反すると罰則となります。
筆者が気になったのは、柿が柿酢になる過程でアルコール発酵するので、それが酒税法に引っかかるのではないかという点でした。
で、調べてみたところ、酢という明記がないのできっぱりと線引きが出来ないのですが、どうやら柿酢を自分で作って自分で飲むならOKのようです。
そして酒税法では使ってはいけない材料というのが決まっており、もちろん柿はその対象の材料ではありません。
自家醸造したものを売るのは絶対に御法度ですので、あくまでも自宅用として使って下さいね。
【自家醸造】
Q1 消費者が自宅で梅酒を作ることに問題はありますか。
A 焼酎等に梅等を漬けて梅酒等を作る行為は、酒類と他の物品を混和し、その混和後のものが酒類であるため、新たに酒類を製造したものとみなされますが、消費者が自分で飲むために酒類(アルコール分20度以上のもので、かつ、酒税が課税済みのものに限ります。)に次の物品以外のものを混和する場合には、例外的に製造行為としないこととしています。
また、この規定は、消費者が自ら飲むための酒類についての規定であることから、この酒類を販売してはならないこととされています。
1 米、麦、あわ、とうもろこし、こうりゃん、きび、ひえ若しくはでん粉又はこれらのこうじ
2 ぶどう(やまぶどうを含みます。)
3 アミノ酸若しくはその塩類、ビタミン類、核酸分解物若しくはその塩類、有機酸若しくはその塩類、無機塩類、色素、香料又は酒類のかす
根拠法令等:
酒税法第7条、第43条第11項、同法施行令第50条、同法施行規則第13条第3項
引用元:国税庁ホームページ
https://www.nta.go.jp/taxes/sake/qa/06/32.htm
国税省:自家醸造について
柿酒
柿も梅酒のように果実酒にする事ができます。
こちらも渋柿と甘柿の両方で作る事ができます。
なぜ渋柿でも作れるかというと、渋柿の渋抜きに焼酎を使いますので、それと同じ原理で渋が抜けるからです。
柿酢と違って、柿は崩れないように固めの物を使いますよ。
■材料
・柿 4個(1個200g程度と計算)
・氷砂糖 100g
・35度のホワイトリカー 1.8リットル(1パックが1.8Lなので1本使用)
・あれば柿の葉っぱ 3枚位
※甘いのが苦手な場合は砂糖なしでも作れます。
砂糖なしなら柿を1個追加するといいかも。
■作り方
①密封できる保存瓶を焼酎で拭いてアルコール消毒しておく
②柿はきれいに水洗いして乾かしておく
③柿を皮とヘタが付いたまま適当に切る
④保存瓶に柿と葉っぱを入れ、その上に砂糖を乗せて焼酎を注ぐ
⑤直射日光が当たらない所に保存、毎日瓶をゆすって中をかき回す
⑥漬けてから三ヵ月後に飲めるようになります
※柿を入れたまま1年寝かせるとより風味が出てまろやかでおいしくなります!
柿酒を作る時に柿の葉っぱを入れると、柿だけで作るより風味が出ます。
そして柿の葉茶というのがあるように、葉っぱにはビタミンCやミネラルが多く含まれていますよ。
ちなみに柿の葉っぱには同じ量のレモンの6倍以上のビタミンCが含まれるそうです。
最後に
柿を大量に使って、しかも長期保存できるのは柿酢にするか柿酒にするかです。
完成までに時間もかかりますから、食べきれないで余った柿はこうして活用するといいですね。
柿ミルクも柿をミキサーにかけて冷凍しておけばいつでも飲めます。
腐らせたり捨ててしまう前にこうした使い道で活用してみてはいかがでしょうか?
check! ⇒ 柿・干し柿関係についての疑問一覧はこちらをご覧ください