新生姜がたくさんあって使い切れない事ってありませんか?
普通の生姜と違って新生姜はあまり日持ちしません。
傷む前に大量消費出来ればいいですよね。
一般的に甘酢漬けにする事が多いですが、甘酢漬け以外に新生姜を大量消費できる使い方はないのでしょうか?
そこで、今回は新生姜の食べ方と日持ちする保存食のレシピをご紹介していきたいと思います。
新生姜をそのまま保存したい場合はこちらを参照してください。
⇒新生姜のダメにならない保存方法 長期保存したい場合と日持ちする期間について
新生姜を大量消費するには
夏になると新生姜が出回ります。
これを大量にゲットすると、嬉しい反面困りますよね。
新生姜は水分が多いので日持ちしません。
そこが問題なのです。
生姜は普段料理に結構頻繁に使われます。
カレーに入れたり豚肉の生姜焼きにしたり、肉や魚料理の味付けに使ったり…
いわしやさんまなどの煮物を作る時に臭い消しには欠かせません。
しかし!
チマチマ使うようでは大量にある新生姜はなかなか無くなりません!
使い切る前にダメになってしまいます。
そうならない為には生姜を大量に使う料理を作るか、生姜単体で作れる物を作るに限ります。
更に日持ちする物だと助かりますよね。
一般的に新生姜をたくさん処理できるのは岩下の新生姜に代表される甘酢漬けや紅しょうが(梅酢漬け)にする事です。
日持ちもするので保存食として作っている方も多いですよね。
でも、筆者のように甘酢漬けも紅生姜も好きでない人もいるはず。
そんな訳で新生姜を紅生姜と甘酢漬け以外で大量消費できる方法をご紹介したいと思います。
新生姜のおすすめの食べ方
生姜を短期間で消費するには、ピリピリ辛い生姜を無理なく食べられるようにする事です。
ある日筆者は気付いたのである。
生姜を甘じょっぱく味付けしたものはご飯がすすみ、生姜の消費に役立つという事に…
そんな訳でまずは生姜を使ったおかずを1品ご紹介します。
新生姜のおかず なすの新生姜炒め
これは新生姜だけでなくなすも消費できます。
甘さ控えめにしたいなど、味付けはお好みで調整して下さい。
■材料(作りやすい分)
なす 2、3本
新生姜 100g(大きめの1つの塊)
酒 大さじ2杯
醤油 大さじ2杯
砂糖 大さじ2杯
■作り方
①新生姜は繊維を断つように千切りにする
②なすは輪切りでも乱切りでも食べやすい大きさに切る(お好みで)
③なすと新生姜を油で炒める。
④なすに火が通ったら酒・醤油・砂糖を加え、炒めながら絡めれば完成。
使う油はサラダ油だけでなく、ゴマ油にしてもおいしいですよ。
筆者はまだ試した事はありませんが、これにひき肉を加えてもおいしいかもしれません。
お次は新生姜のご飯のお供と料理に使えるオイルのご紹介です。
いずれも冷蔵庫に保管して1週間~10日位で食べきって下さい。
生姜のしょうゆ漬け
ご飯に乗せて食べたり、生姜焼きの味付けに使ったり、冷ややっこにかけたりして使えますよ。
■材料
新生姜 200g
しょうゆ 大さじ4杯
みりん 大さじ4杯
■作り方
新生姜を皮ごとみじん切りにして、しょうゆとみりんと一緒に鍋で煮立たせたら煮汁ごと保存します。
火にかける時は煮詰めずに沸騰したらすぐに火を止めればOKです。
タッパーなどに入れて冷蔵庫で保存すれば約1週間もちます。
生姜ふりかけ
先程のしょうゆ漬けに砂糖で甘さを足して煮詰めればソフトふりかけになります。
ふりかけらしくする為にかつお節と白ごまも加えます。
■材料
しょうが 200g
しょうゆ 大さじ4杯
みりん 大さじ4杯
砂糖 大さじ2杯(甘さは好みで調整)
かつお節 10g位
白ごま お好みの量
■作り方
①新しょうがを皮ごとみじん切りにします。
②材料を全てフライパンに入れ、中火で焦がさないようにかき混ぜながら煮詰めます。
③水分が飛んだら冷まして完成。
これにお好みでちりめんじゃこやゴマ油を入れてもいいですね。
甘さはお好みで砂糖の量を調整して下さい。
ちなみにこれは別名『佃煮』。
生姜をみじん切りではく細い千切りにすると佃煮らしくなります。
生姜のオイル漬け
これはもっと簡単に作れます。
オイル漬けは生姜焼きやミートソース、カレーで野菜を炒める時に使ったり、ポン酢と混ぜてドレッシングにしたりできますよ。
■材料
生姜 保存容器に入る量
オリーブオイル 生姜が浸る量
■作り方
生姜を皮ごとみじん切りにして保存瓶に詰め、オリーブオイルをひたひたになるまで注ぐだけ。
この時生姜が完全にオリーブオイルに水没(?)するようにして下さい。
冷蔵庫に入れて1週間~10日は持ちます。
すぐに使いたい場合は生姜の香りを出したいので、フライパンにオイルと生姜を入れて弱火で1分温めてからビンに移して下さい。
このオイル漬けはしょうゆ漬けやふりかけと違ってそんなにすぐに消費しないと思われます。
一度にたくさん作ってしまうと使い切れなくなってしまいますので、1週間で使い切れる分だけ作るといいと思います。
新生姜の日持ちするレシピ
これまでご紹介したものは1週間くらい日持ちするものばかりでした。
でも、作っても1週間で食べきるように毎日ショウガショウガショウガ…だと飽きてしまいますよね。
そこで今度はもっと日持ちする保存食をご紹介します。
生姜パウダー
まずご紹介するのは『生姜パウダー』。
これは一番保存性が高く、且つ場所も取らない消費…というか保存方法です。
しかも一番簡単な方法ではないでしょうか。
筆者の場合、瓶に詰めて半年は保存できましたよ。
生姜をカラカラに乾かすので、びっくりするほど生姜が小さくなります。
大体元の大きさの1/10位の量に減ります。
冷ややっこなどの薬味にはできませんが、このパウダーは粉のまま普通の生姜のように料理に使えます。
■材料
生姜のみ
■作り方
①生姜を洗い、薄くスライスします。スライサーを使うのがオススメ。
②ザルに並べ、天日でカラカラに乾燥させます。早ければ1日、時期によっては1週間位かかります。
③カラカラに乾いた生姜をすり鉢、フードプロセッサー、ミルなどで粉末にすれば完成!
保存する時は瓶などに詰め、湿気らないようにしっかりとフタをして下さいね。
粉砕する時にはミルやミル機能が付いたフードプロセッサーを使うと粒子の細かいパウダー状になりますよ。
また、生姜を干せない時はオーブンで乾燥させる事ができます。
オーブンを使用して乾燥させる場合は天板にクッキングシートを敷き、そこにスライス生姜を並べてから120℃のオーブンで40分~1時間加熱します。
加熱時間は生姜の量によって調整します。
余熱が取れてから生姜がバリバリになればOKです。
ちなみにレンジで乾燥させる技も試してみたのですが、加熱中に生姜がバチッと火花を散らして燃えました。
怖いので個人的にはおすすめしない事にします。
生姜パウダーを作る時の注意点
生姜を乾燥させて乾燥生姜スライスや生姜パウダーを作る時に注意しなくてはいけない事が1点あります。
それは完全に生姜を乾燥させる事です。
水分が残ってしんなりしていると、保存しているうちにカビが生えます。
必ずカラッカラになるまで乾燥させて下さい。
生姜ジャム
ジャムは保存食の代表みたいなものです。
生姜もジャムにする事ができるんですよ。
パンに塗って食べるだけでなく、紅茶に入れたりパウンドケーキに混ぜて生姜風味にしたり、焼肉のタレに使ったりもできます。
■材料
生姜 200g
砂糖 200g
レモン汁 大さじ1弱
■作り方
①しょうがを皮ごとすりおろします。
②鍋にすりおろした生姜と砂糖を入れて混ぜます。
③中火にかけ、煮立ったら弱火にしてアクを取りながら焦がさないように煮詰めます。
④ゆるくとろみがついてきたらレモン汁を入れて混ぜ、火を止めます。
⑤煮沸消毒したビンに詰め、密封保存します。
注意点が一つあります。
ジャムは冷めると固くなります。
あまり煮詰めてしまうと冷めた時にガッチガチの生姜飴になってしまうので、ちょっとゆるい位で火を止めるようにして下さいね。
また、この生姜ジャムなんですが実際作ってみるととろみがあまり付きません。
結構シャバシャバした感じです。
もし、パンに塗りやすいようにとろみをつけたいのなら『ペクチン』を使うといいですよ。
市販のジャムのようにゼリー状のとろみが付きます。
ペクチンはスーパーの製菓コーナーにひっそりと陳列されていますよ。
また、保存期間は使う砂糖の量にも左右されてしまいます。
今回は生姜と砂糖の量を1:1でご紹介していますが、砂糖の量が生姜に比べて少なくなると保存性が低くなってしまいます。
保存を目的とするなら1:1の割合は守るようにして下さいね。
ジャムにした場合の保存期間なのですが、新生姜と砂糖の量を1:1にして、煮沸消毒したビンに詰めて密封保存すれば軽く半年は常温で保存できます。
ジャムの保存についてはこちらで詳しく説明しています。
⇒ジャムの保存方法 瓶以外の容器は使える?どれくらいの期間もつ?
生姜シロップ
こちらは食べやすい甘いシロップです。
ジャムと違って生姜の繊維が入らないので、飲むならこちらの方がのど越しが良いのでオススメ。
水やお湯で割ったり、夏場は炭酸水に混ぜてジンジャーエールにしたりできますね。
こちらも生姜と砂糖は同じ分量使います。
ちなみに、筆者が新生姜500gで下↓のレシピで作ったら、シロップは350ml位できました。
■材料
新生姜 作りたい分だけ
砂糖 生姜と同じ重さ
レモン汁 大さじ1杯位
■作り方
①生姜は皮ごととにかく薄切りにします。スライサーを使うのをオススメします。
②鍋に生姜を入れ、砂糖をまぶして半日ほど置いておきます。
③生姜から水分が出たら中火にかけ、沸騰したら弱火にして20分位煮ます。アクは取って下さい。
④火を止めたらレモン汁を混ぜます。
⑤そのまま冷ませば完成!
砂糖をまぶして約1時間後の写真。この時点で結構水が出ます。
このように水を加えずに生姜の水分だけで作ると、冷蔵庫に入れておけば大体1ヵ月位はもちますよ。
しょうがスライスを完成後のシロップに入れたままでも取り出して保存してもどちらでも構いません。
取り出せばその生姜でこれからご紹介するしょうが糖が作れます。
しょうが糖
しょうが糖は作る過程で砂糖水で煮るので、しょうがシロップを作った後の物を使うと一度で二度おいしいですよ。
■材料
生姜シロップを作った時の新生姜:好きなだけ
砂糖:生姜の1/3の重さ(生の時の生姜の分量に対してでOK)
■作り方
①しょうがシロップを作った後、しょうがスライスを取り出す。
②しょうがと砂糖をフライパンに入れ、中火にかけながら砂糖を溶かします。
③砂糖が溶けたら弱火にしてかき混ぜながら水気を飛ばします。焦がさぬように注意!
④水気が飛んでフライパンの端の方で砂糖が白く結晶になってきたら火を止めます。
⑤火を止めてからフライパンの中でかき回していると砂糖がポロポロ固まってきます。
⑥クッキングシート(つるつるの)を広げ、その上に生姜を移して冷ませば完成!
ポイントはとにかく焦がさないようにする事。
そして砂糖が白く浮き出て来るまでしっかりと水分を飛ばす事ですよ。
生姜糖も冷蔵庫に入れておけば約2ヵ月もちます。
先日筆者は煮詰め過ぎて砂糖が白い結晶を通り越して茶色になってしまいましたが、一応生姜糖になりました。
ブレブレですがこれがその時の生姜糖です。
最後に
生姜にはご存知の通り体を温める効能があります。
食べるだけでなく大量の生姜を切ったりスライスしていると、その香りでも体がホカホカしてきます。
新生姜の出回る夏は冷房や冷たい食べ物などで体が冷える事も多いです。
そんな時に冷え対策の一つとして生姜を活用するといいですね。
新生姜が初夏に出回るのは、夏場の冷え対策の為に自然が計画した事なのかもしれません。
新生姜を加工せずそのまま保存したい場合はこちらをご覧ください。
⇒新生姜のダメにならない保存方法 長期保存したい場合と日持ちする期間について