常夜鍋にはほうれん草を入れます。
多くのレシピにほうれん草を下茹でせず、そのまま鍋に入れて茹でて食べると書いてあります。
生のほうれんそうをそのまま入れるのは楽でいいのですが、通常ほうれん草はあくが多いので茹でますよね。
鍋に下茹でせず入れていいのでしょうか?
結石の原因になるシュウ酸も含まれています。
結石もそうですが、何よりほうれん草のアクによってえぐみのある味にならないか心配です。
そこで今回は、筆者が常夜鍋に生のほうれん草を入れて食べた時の感想をお伝えしたいと思います。
常夜鍋のほうれん草は下茹でしないの?
鍋のレシピを見ると、生のほうれん草を鍋に直接入れる物が多いですね。
ですので作るのも楽です。
しかし、ちょっと気になるのがほうれん草のアクです。
おひたしにする時にほうれん草を茹でると、そのゆで汁は黒っぽい緑色になります。
そしてアクにはシュウ酸という結石の原因になる成分が含まれているのは有名です。
常夜鍋にほうれん草を生のまま入れてしまうと、アクでえぐみが出るのではないかと心配になります。
そこで、本当にほうれん草を下茹でせずに鍋に入れても平気なのか調べてみました。
常夜鍋のほうれん草は下茹でしなくていいの?
インターネット上のレシピを見比べて見たところ、やっぱりほうれん草をそのまま鍋に入れて火を通す作り方が多かったです。
もちろん中には下茹でしておいて、後から鍋に入れて温めて食べるレシピもありました。
見る限り『アクは特に気にしなくていいけど、気になるなら下茹でしてね』位の感覚で、ほうれん草のアクが常夜鍋の味になんらかの影響を及ぼすような事は見つかりませんでした。
まぁ、実際に食べるのはほうれん草や豚肉などの具ですから、流れ出たアクは特に影響がないのでしょう。
常夜鍋に直接生のほうれん草を入れて火を通して食べても特に影響はなさそうです。
しかも冬のほうれん草はアクが少なめとの事。
ですので、鍋にほうれん草をそのまま入れても大丈夫。
それでも気になるならサラダ用ほうれん草を使うか、下茹でしてしてから鍋に入れるようにとの事でした。
ただ、結石に気を付けなくてはならない人は下茹でした方がいいのかもしれません。
常夜鍋のほうれん草のあくは平気?
常夜鍋にほうれん草を下茹でせずに入れて本当に大丈夫なのか?
鍋がえぐくなったりしないのか?
実際どうなのか確認する為に、筆者は常夜鍋を作ってみました。
一人鍋で。
昆布だしにしめじ、とうふ、豚肉、そして最後に生のほうれん草を投入。
さて、お味の方は…
普通に美味い。
えぐみ感じない。
あれだけ気にしていたほうれん草のアクによるえぐみはほとんど感じません。
唯一あるとしたら、鍋の出汁がうっすら黒っぽくなったくらいか…
出汁が黒っぽくなっても、具を食べている時点で味に異常は感じません。
むしろあっさりしていて美味い。
向田邦子が好んで食べたのもわかります。
とにかく鍋のメインを食べている時にアクは気になりませんでした。
常夜鍋のシメはどうなる?
常夜鍋にほうれん草を生のまま入れてもおいしく食べられました。
アクはスープに溶けていますが、食べるのは具ですから特に問題はありません。
では、シメはどうなのか?
大抵鍋のシメは残ったスープにご飯を入れて雑炊にしたり、うどんなどの麺類を入れて食べますよね。
しかし常夜鍋のスープはあっさりしすぎのスープです。
昆布の出汁や豚肉の旨味が溶け込んでいても、シメを作るには味が薄すぎます。
そしてもちろんほうれん草のアクもこの中に…
実際に常夜鍋を作ってみて、味が薄すぎてご飯を入れて雑炊にするのは合わないと思いました。
雑炊にするには改めて味付けをしなくてはなりません。
そして雑炊にするとほうれん草のアクを一緒に食べる事になります。
シュウ酸が気になる人は避けた方がいいです。
ちなみに筆者は今回アク感やえぐみを感じませんでしたので、スープを食べる事自体には特に抵抗はありませんでした。
常夜鍋は味付け自体がシメ作りに向いていませんので、無理してシメを作る必要もないかと思いますが、今回筆者はうどんを入れてみました。
茹でうどんを少なくなった鍋のスープで煮込んでからポン酢で食べてみる事に。
割とうどんがスープを吸っていましたが、特にアクを感じず食べる事ができましたよ。
最後に
以上の事から常夜鍋に下茹でせずほうれん草を入れてもおいしく食べられる事がわかりました。
特にシメを考えずに鍋だけを食べるのであれば全然問題なしだと思います。
そしてシメもうどんを茹でるお湯としてスープを使う位なら大丈夫です。
しかし、これもその時に使うほうれん草によってアクの量によって変わったりしますし、人によってアクの感じ方も違ってくるかと思います。
もしほうれん草のシュウ酸が気になるとかスープが黒っぽくなるのが嫌だという場合は、ほうれん草を下茹でしてから鍋に入れて下さいね。