牡蠣鍋の牡蠣は小さく縮む事がよくあります。
ものによっては元々の大きさの半分くらいになってしまう事も…
この牡蠣が小さくならないようにするにはどうしたらいいのでしょうか?
そして牡蠣の中には縮まないものもあります。
縮む牡蠣と縮まない牡蠣の違いは何なのでしょう?
おいしく牡蠣鍋を食べられるように、こちらで牡蠣が小さくならない下処理や加熱時間、なぜ牡蠣が縮むのかについてご紹介していこうと思います。
牡蠣鍋の牡蠣が縮まない下処理の仕方
牡蠣を鍋に入れて小さくならないようにするには、下処理と火を通す時間、食べるタイミングがポイントです。
まずは下処理についてご紹介していきます。
牡蠣を鍋に入れる前の下ごしらえ
牡蠣から水分が抜けると身が小さく縮んでしまいます。
そこで、牡蠣をあらかじめコーティングして、水分が抜けるのを防ぎましょう。
■下処理の仕方
- まず、牡蠣をやさしく洗って身に付いている汚れを落とします。
- 洗った牡蠣を1個ずつザルに上げたら、キッチンペーパーで水分を軽く取ります。
- 片栗粉を牡蠣にまんべんなくまぶします。うっすらまぶす位でOK。
余計な粉は軽くはたいて落としましょう。 - 鍋にお湯を沸かし、沸騰したお湯の中に牡蠣を1、2個ずつ入れます。
- 牡蠣を10秒ほど茹でたら、冷水にとり、粗熱が取れたらすぐに水から出します。
これで下ごしらえ完了です。
片栗粉のデンプンの膜で水分と旨味が抜けるのを防ぎます。
この牡蠣をそのまま鍋に入れ、中まで火を通して食べます。
片栗粉をまぶして更に湯通しするのが面倒な場合、湯通しせず片栗粉をまぶす所までするのでもOKです。
ただ、もしかしたら鍋のスープが片栗粉でトロっとしてくる可能性があります。
牡蠣鍋の加熱時間と食べごろのタイミング
火を通し過ぎる事も牡蠣が小さく固くなる原因の一つです。
鍋に入れたらさっと火を通して食べればいいのかとも思いますが、あまり加熱時間が短いと、ノロウイルスとかにあたりそうで怖いですよね。
安心して食べられて牡蠣が縮まない加熱時間は、火加減にもよりますが、牡蠣を鍋に入れた後にスープが沸騰しだしてから約2、3分後となります。
殺菌もでき、おいしい所で引き揚げて食べられるのがこの時間です。
詳しくはこちらに書いてありますのでご覧くださいね。
⇒牡蠣鍋の牡蠣の加熱時間と入れるタイミング 生食用と加熱用のどちらを使う?
牡蠣鍋の牡蠣の食べごろ
食中毒を予防する為には加熱時間が大事です。
時間を計る以外に、鍋の牡蠣は見た目でおいしいタイミングがわかりますよ。
牡蠣を鍋に入れたら観察してみましょう。
鍋に入れた牡蠣の身は熱くなると少しずつ膨らんできます。
一番大きく膨らんで、身のフチの黒い部分が縮れてきたらおいしい食べごろの時です。
このタイミングを逃さず、鍋から拾い上げて食べるのがおいしく食べるポイントです。
ちなみに最大限に牡蠣がふくらんだ後は身が縮んでいきます。
よく観察して、油断しないで下さいね。
牡蠣鍋の牡蠣が小さくなるのはなぜ?
牡蠣は火を通すと縮むもの…となんとなく思いますが、中にはほとんど小さくならないでとてもおいしく食べられるものがあります。
これは主に牡蠣自体の水分量によるところがあります。
水分の多い牡蠣だと、加熱した時にその水が牡蠣の身から出てしまうので身が小さく縮んでしまうのです。
こういった水分量の多い牡蠣についてまとめてみました。
牡蠣の加熱用と生食用の違い
まず、加熱用と生食用の牡蠣の違い。
生食用は、先ほど参考としてご紹介した記事に詳しく記載してありますが、加熱用よりも水分量が多くなっています。
そのため、鍋に生食用を使うと、元々が水っぽい牡蠣ですので、水分が抜けて小さくなり、更には鍋自体も水っぽくなるのです。
ですので、鍋に入れるなら加熱用がおすすめです。
牡蠣の処理方法
どのように処理されて販売されているかによっても水分量も変わってきます。
加熱用の牡蠣でも水に浸かった状態で販売している物は牡蠣の身が水を吸ってしまうので水分量が増えます。
よくスーパーで見かけるむき身のパック詰めのやつですね。
意外にも冷凍の牡蠣の方が縮みにくかったりします。
生でも無水状態で売られている牡蠣があれば、そちらの方が縮みにくいです。
水揚げされてからの時間
牡蠣は水揚げされてから時間が経つと、たとえ生きていても身がやせて水っぽくなります。
なぜならエサのない場所で絶食状態になるから…
水しか飲んでいない状態です。
ですので、できるだけ水揚げされてから時間の経っていない牡蠣を選ぶといいですよ。
ちょっとスーパーだと見極めが難しいですが…
牡蠣の身が縮まらないものは?
牡蠣の中には身が小さくならないものもあります。
これはもう個体差としか言いようがありません。
栄養をたっぷり摂って育った牡蠣は縮みにくいです。
あとは産地によります。
例えば、兵庫県の赤穂や相生の牡蠣。
この辺りで育てられている牡蠣は鍋に入れても縮まない事で有名です。
なぜなら、栄養豊富な海で育っていて身が締まっているから。
身が凝縮され、もともと抜ける水分が少ないので縮まないようです。
このように牡蠣に含まれている水分量が多いほど加熱した時に縮みやすくなります。
なかなか難しいのですが、鍋に入れるなら加熱用で出来るだけ新鮮、見た目もぷっくりして灰色~黄色っぽいものを選ぶといいですよ。
身が白くて透明感があるものは水分量が多く、小さくなりやすいです。
最後に
牡蠣を鍋に入れて縮むのを防ぐには、加熱用の牡蠣を使い、できるだけ牡蠣の身から水分が抜けないように下処理をする必要があります。
また、加熱時間と鍋から牡蠣を引き上げて食べるタイミングも大事です。
牡蠣も産地によってそのまま鍋に入れても小さくならずに食べられるものがありますが、スーパーで買ってきた牡蠣も下ごしらえのひと手間と火を通すタイミング次第でおいしく食べられます。
ちょっとめんどうですが、せっかくですからおいしい牡蠣鍋になるように頑張ってみましょう!