お中元やお歳暮をやめたい―。
送るのも受け取るのももうやめたい。
時期が来るとそう思う方も多いのではないでしょうか。
でも、今まで送っていたお中元ですからやめづらいものです。
やめるタイミングややめ方もどうすれば角が立たないかと色々考えてしまいますよね。
やめたいけどどうしたらいいかわからない…
そんな風に考えている方に、お中元のやめる方法とお断りの手紙の文例をご紹介します。
お中元をやめる方法は?
今まで毎年続けてきたお中元。
なかなかやめづらいですね。
こちらから送っている場合もそうですが、頂いている物を今後は遠慮したいとも言いづらいです。
ですが、自分や家庭の事情が今までと変化して負担に感じるようであればやめた方がすっきりします。
やり取りをしている方とはそれぞれ様々な関係があります。
相手によって対応を変える必要がありますが、やめ方の一例をご紹介します。
親しい関係の場合
もしお互いに直接話し合いができる関係であれば話し合って、「長くやり取りしましたけれど、もうお互い気を使い合うのはやめませんか?」というような事を伝えましょう。
子供や自分の結婚相手の実家
相手が自分の子供、または自分自身のの結婚相手の実家であれば、その夫婦を通して(例えばお嫁さんの実家にやめたいと伝えたい場合は、自分から息子⇒お嫁さん⇒お嫁さんの実家に)上手く伝えてもらうといいでしょう。
その上で実家の親御さん同士で話ができるなら直接話すといいですね。
仕事や義理での関係
仕事などの関係で義理でお中元のやり取りをしている関係であれば、先方がそれとなく判るような手紙を送りましょう。
特に「お中元やめます!」と強い意思表示はする必要はありません。
お中元やお歳暮などの形式的な物のやり取りだけをやめて、その後も付き合いを続けて行きたいなら暑中お見舞いのはがきだけ送るようにすれば、お互いの負担も減っていいかと思います。
建前でやり取りをしている関係
お互いに普段全く気にかける関係でなければ、特に何も事前通告せず送らずに自然消滅で大丈夫でしょう。
お中元が送られてきたら、これからは辞退したい旨を書いたお礼状を送りましょう。
いずれにしろお中元の品が届いたら返却すると相手はいい気分にはなりませんので、受け取ってお礼状を送るようにしましょう。
お中元をやめるタイミングはいつ?
一般的に仲人へのお中元やお歳暮は3年でやめます。
仲人の方には3年送ったらその後は自然消滅でもいいでしょう。
それ以外の関係の人に対しては、「今年でやめよう」と思ったら今年で終わりにして、来年からはやりとりしないようにすればいいですよ。
タイミングとしてやめやすいのは身内の不幸や病気、退職、転居、高齢になったため体力的な事もありもう少し気楽なお付き合いがしたい、子供が産まれた為忙しく…などです。
お中元を送っていたのはそれなりの理由があったからですが、その理由が無くなったり事情が難しいのであれば苦しい思いをして送る必要はありません。
そんなマイナスの感情を込めた贈り物って…もらうのも嫌ですよね。
お中元のシーズンまでに話し合ったり、身内を通して相談したりできれば一番すっきりしていいのですが、そうはできない場合のやめ方とタイミングについてご紹介します。
お中元をやめる時と相手への伝え方
やめる意思が固まって最後のお中元を送る時、そのお中元の品に添え状を付けて送ります。
その添え状の内容こそが先程ちょっとご紹介しました『先方がそれとなく判るような手紙』です。
デパートなどで注文してお中元に手紙を同封できないのであれば、お中元を送った後に過去のお礼とお中元は終わりにしたい旨を書いた手紙を出しましょう。
また、この時の品物にかけるのしの表書きを『御中元』ではなく『御挨拶』に変えるのもいいですね。
添え状に合わせてのしの表書きが『御挨拶』なら、今回で最後だという事がよく伝わります。
お中元のお断りの手紙の文章
こちらからお中元を止める・お断りする事を伝える時は言い出しにくいですし言葉を選ぶのも難しいですね。
手紙をしたためる場合は尚更です。
書きにくいですがダイレクトすぎず、且つこちらの意志がしっかりと伝わる内容の文章を書きましょう。
ポイントとしては
- 最初に季節のあいさつ
- 今までのお中元に対しての感謝の言葉
- 次回以降はお中元をやめるという内容
以上の3点は書きます。
やんわりとやめる事を伝えるにはどうしたらいいだろう?と悩んだ時、こんな言い回しはいかがでしょうか。
■例文■
拝啓
暑さ厳しき折ではございますが、お健やかにお過ごしでしょうか。
いつも心の込もった御中元の品をお送りいただき、本当にありがとうございます。
今後はお気持ちのみ有難く頂戴したいと存じますので、その様なお気遣いはご放念下さいませ。
これまでの温かいお心遣いに心から感謝申し上げます。
このようなお願いをして大変恐縮ですが、悪しからずご了承くださいますように、よろしくお願い申し上げます。
この様に手紙を書けば角が立たずにお断りできるのではないでしょうか。
ちなみにこの中の「今後はお気持ちのみ有難く頂戴したいと存じますので~」の前に、自分自身の状況がこうだから…という一文を入れてもいいでしょう。
例えば高齢を理由にするなら
「さて、わたくし自身も高齢となり、体力的にも厳しくなってきたため、季節のご挨拶などのお付き合いを簡略なものとしていきたいと思うようになった次第です。」
などです。
最後に
お中元は相手の方への日頃の感謝の気持ちを品物に託して贈る物です。
惰性や義理で送り続けるのはお中元の本質を欠きますよね。
そうでなくても自分が毎年負担に感じるなら、本来なら嬉しいプレゼントも迷惑な物として捉えられてしまって悲しいです。
感謝の気持ちを伝えるなら、お中元でなくてもその都度心を込めてお礼をすればいいのではないでしょうか。
あなたがやめたいと思っているように、実は先方もやめたいと思っている事も多いです。
お中元を送るのをやめる事は特に不自然な事ではありませんよ。