梅シロップに氷砂糖を使う理由 他のおすすめの砂糖の種類と作った時の特徴について

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梅シロップを漬ける時に氷砂糖を使いますよね。
この砂糖を氷砂糖以外の種類に変えるとどんな感じになるのでしょうか?
漬ける時のポイントとかはあるのでしょうか?
そこで、上白糖やグラニュー糖と氷砂糖で作った時の違いと氷砂糖を使う理由についてご紹介していこうと思います。

その他の梅しごとについてはこちら⇒梅しごとの疑問・トラブル解決まとめ

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梅シロップに氷砂糖を使う理由

梅シロップを作る時に使われるのが氷砂糖。
氷砂糖を使って作る事が多いですね。

ところで氷砂糖は大きな塊ですから溶けにくそうです。
早く砂糖の液に梅が漬かった方がよさそうなのに、なぜわざわざ溶けにくい氷砂糖を使うのでしょうか。
まず、その理由について確認してみましょう。

梅シロップ作りに氷砂糖を使う理由① 雑味がない味になる

まず、氷砂糖で作ると味がすっきりクリアになるという事です。
氷砂糖の成分はショ糖だけです。
砂糖の中で最も純度が高いものです。
この氷砂糖を使って梅シロップを作るとクセがないので梅の風味を十分楽しめるシロップになるという訳です。

梅シロップ作りに氷砂糖を使う理由② エキスが十分に出る

氷砂糖は大きな塊ですのでゆっくり溶けます。

この氷砂糖が溶けるスピードが梅のエキスがしみ出してくる速度とちょうど良く、梅から水分だけでなくクエン酸やポリフェノールなどの成分がよく出てくるようになります。
そのため梅のエキスを十分に感じる梅シロップに仕上がります。

溶けにくそうな氷砂糖ですが、実は表面積が大きいので溶けやすかったりします。

そして氷砂糖には自然結晶させて大きさがバラバラなロックタイプのものと機械で結晶化させる十六面体で大きさがほぼそろったクリスタルタイプのものがあります。

同じ氷砂糖でもロックタイプの方が溶けやすいですので、選べるようなら早く溶けるロックタイプを使うといいですよ。

梅シロップに使う砂糖の種類について

梅シロップ作りには氷砂糖のロックタイプを使うのが一番いいのですが、細かい粒になった普通の砂糖を使う事もあります。
砂糖にも色々な種類がありますが、どんな砂糖が使われているのでしょうか。
それぞれご紹介したいと思います。

グラニュー糖

氷砂糖以外の梅シロップに使う砂糖で一番おすすめなのはグラニュー糖です。
なぜならグラニュー糖は氷砂糖の素だからです。
氷砂糖はグラニュー糖を溶かした後に結晶化して作るのです。
グラニュー糖だと氷砂糖と同じようにクセがない甘さになります。

しかし!!

氷砂糖と同じ成分でもグラニュー糖で作ると砂糖が一気に溶けて梅のエキスが十分に出ず、氷砂糖に比べて梅の酸味などの風味が弱くなります。

上白糖

上白糖はいわゆる普通の砂糖。
こちらで作る人も多いです。
味はグラニュー糖で作った時とあまり変わらず。
ただ、氷砂糖やグラニュー糖がサラっとした甘さなのに比べて何となくこっくりした感じになります。

三温糖

三温糖もスーパーなどでよく売られていますね。
実はこの三温糖はグラニュー糖などを作るとき出た糖蜜を煮詰めてカラメル化させた砂糖です。
茶色いのできび砂糖のようにミネラル分が入っていると思われがちですが、入っていません。
砂糖をカラメルにした物ですので、シロップの色も茶色く味もコクがあるものになります。

黒糖

黒糖はサトウキビの絞り汁を濃縮して固めた砂糖です。
ミネラルやビタミンがたくさん含まれています。

黒糖で作るともちろん見た目は真っ黒になります、
そしてシロップの味もかなりクセがあるものになります。

梅シロップを黒砂糖だけで作ると、シロップの質感もドロドロになります。
そして他の砂糖を使うよりも砂糖の量がたくさん必要になります。

と、言うのは黒糖にはミネラル物質が多く含まれています。
そのため氷砂糖と同じ量でも黒砂糖に含まれている甘さの素・ショ糖の割合が少ないのです。黒砂糖は甘さ控えめな砂糖ですので、グラニュー糖や氷砂糖で作る時と同じ甘さにするには白い砂糖より多い量の黒糖が必要になります。

ですので黒糖を使いたいのであれば、グラニュー糖などを混ぜる事をおすすめします。

割合は黒糖:グラニュー糖など=3:7、もしくは1:1位にするといいですよ。

あと、黒糖で作ると梅シロップが発酵しやすいです。

てんさい糖

この中で唯一サトウキビから作られていない砂糖です。
砂糖大根(てんさい)から作られ、きび砂糖のようにミネラル分が含まれています。
そのためこれを梅酒に使うと黒糖のような味に近くなります。
あと、てんさい糖も発酵しやすいですよ。

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梅シロップを氷砂糖以外で作る時の注意点

氷砂糖以外の砂糖を使った時のシロップの特徴をご紹介しました。
砂糖に色が付いているものだと多少なりともシロップに梅とは違うクセが出ます。
今度はそれとは別に、氷砂糖と他の砂糖で作る時の違いもご紹介したいと思います。

氷砂糖との違い① 砂糖が溶けにくい

氷砂糖と違い梅シロップをグラニュー糖や上白糖で作ると梅から水分が出てくると砂糖が瓶の底に沈みます。
そうなると砂糖が溶けにくくなります。

さらにその砂糖が底でカチカチに固まると溶けません。
砂糖が溶けないとシロップの糖度が低く、発酵やカビが発生しやすくなります。

そうならないように毎日シロップの瓶をゆすったり転がしたりして早く砂糖が溶けるようにしましょう。

氷砂糖との違い② 梅エキスが出にくい

最初にご紹介しましたが、氷砂糖は溶けるのがゆっくりなので梅からエキスを上手く出してくれます。

細かい粒になったグラニュー糖や上白糖は梅の表面に砂糖がミチっと接触している事もあり、梅の水分が砂糖に吸い出されて砂糖がすぐに溶けていきます。

急に濃い砂糖の液に梅が浸かりますので、水分だけがどんどん梅から出て行ってしまいます。
そのためクエン酸などの梅の成分が梅に取り残される事になり、氷砂糖で作った梅シロップより酸味や梅の風味が弱くなりがちです。

氷砂糖との違い② 発酵しやすい

「砂糖が溶けにくい」の所でもご紹介しましたが、砂糖が溶けないと菌が繁殖しやすく発酵しやすいです。

また、それ以外にてんさい糖やきび砂糖、黒糖などミネラルたっぷりの物を使っても発酵しやくすなります。
これはミネラル分が有る事で梅の常在菌が活発に働くようになるからです。

また、発酵とは別にシロップの中に濁りが発生する事も多いです。
濁りはカビの場合もありますが、ミネラル分がシロップを濁らせる事が原因です。

最後に

梅シロップ自体は氷砂糖以外の砂糖を使ってもできます。
でも、一番梅の風味を味わえて失敗が少ないのは氷砂糖です。

他の砂糖を使う時はそれぞれの特徴を把握した上で作るといいですね。

その他の梅しごとに関する疑問やトラブルに関してはこちらにまとめてあります。
ご覧ください。

⇒梅しごとの疑問・トラブル解決まとめ

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