塩麹、意外と簡単に自宅で作れます。
しかし自家製塩麴に泡が発生する事があります。
たくさん泡がブクブク出ると、この塩麴は大丈夫なのかと心配になりますよね。
それと併せて米が浮いて二層に分離したり、アルコール臭がする事も。
もしかして発酵させすぎたのかと心配になります。
このような状態になった塩麴は食べられるのか、何が原因でこうなったのかお伝えしようと思います。
塩麹の泡の発生は失敗か?
肉を柔らかくしたり料理に旨味を出したりと色々使える塩麹。
意外と簡単に手作りできます。
米麹と塩と水があれば作れますので、さっそく自家製塩麴作りにチャレンジ。
すると…
何だかすごい泡が出ている!
仕込み中の塩こうじにブクブク泡が出ているのを見ると動揺します。
この泡は発酵し過ぎじゃないか?
塩麴ってこんなに泡が出るものなのか?
これはもうダメなの、いやいや平気なのか?
様々な考えが頭の中で錯綜します。
元気に発酵しているのはいいけれど…
こんなにたくさん泡が出ている状態は大丈夫なのでしょうか?
塩麹が発酵して泡がすごい出てるけど平気?
結論から言います。
塩麴に泡が発生しても問題ありません。
あり得る事なので大丈夫です。
塩麴に泡が出たからといって失敗ではありませんのでご安心下さい。
特に塩を少なめに作った場合、ブクブク泡が発生しやすいです。
この泡の正体は炭酸ガス、二酸化炭素です。
ガスは麹菌が酸素呼吸しているので発生します。
更に麹菌がデンプンを分解して糖が出来ると、酵母菌が糖をアルコールと炭酸ガスに分解しますのでたくさんの泡が発生します。
(酵母菌はその辺に普通にいます)
塩麴は発酵食品ですから、この泡は発酵が進んでいる証拠。
米粒に芯が残っていて固ければこのまま発酵させ続けて、米が柔らかくなったら冷蔵庫に入れて下さい。
すでに柔らかければ即冷蔵庫に入れて菌の活動を抑えましょう。
塩麹が二層に分離したのは平気?
泡が出るだけでなく、塩麹が二層に分離してくる事もあります。
しかも水が下、米が上に浮くという謎の分離を。
通常考えられるのは、重い米が沈んで上に上澄み液が溜まる現象ですよね。
そうではなく、米が水に浮いているのです。
なんでこんな変な分離の仕方をするのか?
これはもうダメなのか?と思いますが、これも平気です。
米が水に浮いたように分離する事もよくある事ですので、かき回して使って問題ありません。
しかし何故こんな分離の仕方をしているのか?
その理由は発酵です。
ちょっと発酵させすぎると米が浮いて分離する事があります。
なぜ米が浮くのかというと、先程の泡が原因です。
米の中のデンプンが分解されて二酸化炭素が発生します。
要するに米粒の中にガスがある状態なので、水に浮いているのです。
その為分離した塩麴をかき回すと細かい泡が出ます。
常温に置いているなら、これも冷蔵庫に入れて発酵を抑えましょう。
塩麹からアルコール臭がするけど大丈夫?
泡の発生、米と水が分離しても通常は問題なく食べる事が出来る塩麴。
食べてみて味に問題が無いならOKです。
が!
何か匂いにアルコールっぽさがある…
酒粕ならアルコール臭があるのはわかるが、これは米麹で作った塩麹。
ほんのりお酒みたいな香りがする…
塩麹の市販の物を買ったことがあればわかりますが、アルコール臭はしません。
なぜこんなにおいになってしまったのか?
味に異変が無いなら食べても大丈夫なのか?
その辺も確認しておきましょう。
塩麹の匂いがアルコールっぽい理由
塩麹からアルコールの匂いがするのは、酵母によって糖が分解された為。
泡の発生と同時にアルコールが発生しているからです。
塩麹は酵母菌の酵素がデンプンを分解して糖にする事で出来ます。
作っている時は常温でフタを密閉せず発酵させますので、その辺にいる酵母菌が混ざってきます。
その酵母菌が糖を分解してアルコールと炭酸ガスを作るので、発酵が進んだ塩麴はアルコールの匂いがする事があります。
ちなみに塩麴の匂いは発酵中はすえたご飯みたいなニオイ、完成すると甘酒の匂い、発酵しすぎるとアルコール臭と変化します。
もちろんアルコールの匂いがする塩麹もそのまま食べる事ができますが、なにせアルコールを含んでいますのでアルコールが苦手な人は注意した方がいいです。
よく加熱してアルコールを飛ばす食べ方をした方が安心ですよ。
最後に
実は塩麴は塩を少なくしない限りはめったに失敗しません。
ほとんどの場合、食べられる物になります。
ただ、発酵し過ぎると糖が分解されていくので美味しさが失われていきます。
米粒が柔らかくなったのを確認したら、冷蔵庫に入れて保存するようにして下さいね。