これは、筆者の約5年間に渡る坐骨神経痛との戦いの記録です。
現在は痛みから解放されて平和に過ごしています。
これまでの経緯
坐骨神経痛の初期症状はお尻の痛みだった 整形外科へ行ってみる
坐骨神経痛更に悪化 整形外科で異常なしだが効くストレッチを発見
坐骨神経痛が激痛に変化し動けない状態に 襲ってきた症状について
坐骨神経痛の痛みの強さが最大値に達したあの時期、もう痛くて痛くて神をも呪っていました。
そして最後の手段としてペインクリニックにてブロック注射を打つ事を検討し始めました。
実際に病院の検索もしていました。
だけどブロック注射は神経に直接針を刺す為、かなり慎重に考えていました。
「そこーに行けばー どーんーな夢もー かーなーうとー 言うよー♪」
神経に針…という事に不安を感じながらもゴダイゴの「ガンダーラ」を歌い、ペインクリニックに夢を馳せました。
「そこに行けば痛みから解放される…!」
実はその後、結局痛みの原因は全然整形外科系でないと特定できたので実行するに至らなかったのですが、ここでブロック注射について記載したいと思います。
ブロック注射について
どんな注射か?
痛みを伝える神経に麻酔薬を注射して痛みが伝達されないようにブロックするための注射。
通常はペインクリニックで行う。
ブロック注射は2種類
・硬膜外ブロック:神経を囲む膜に注射する
・神経根ブロック:文字通り神経に直接針を刺して注射する
どちらになるかはお医者さんの判断によります。
ブロック注射の働き
- 2種類の注射とも両方とも麻酔薬やステロイド薬を注射する。
- 麻酔の働きによって痛みを遮断し、周辺の筋肉や血管を収縮させていた副交感神経の緊張が取れる。
- それによって血管が拡張して血流が良くなって、患部に蓄積されていた発痛物質が取り除かれる為に慢性的な痛みを解消することができる。
- 運動神経もリラックスするので筋肉の緊張も取れる。
- 患者を痛みから解放することで自然治癒力を生かして病状を改善させる治療であり、痛みの原因を根本的に治すものではない。
※症状によっては麻酔が切れた後に痛みが出て効果があまり期待できないこともある。
副作用
しびれや脱力感、排尿障害、めまい、けいれん、吐き気、頭痛などが出ることもある。
通常は1~2日で消える。
硬膜外ブロック注射ができない人
- 局所麻酔薬や副腎皮質ステロイド薬にアレルギーがある人
- 抗血液凝固剤を服用するなど血液が凝固しにくい人
- 排尿障害がある人
- 糖尿病など、免疫機能が低下して最近に感染しやすい人
- 針を刺す部分に皮膚病や炎症のある人
- 著しい高血圧のある人
そして…
神経根ブロック注射は世界一痛い注射と言われています!
それをヘルニアになり打った知人の夫の体験談として聞いたのですが、本当にその注射を打つに至らなくてよかったという感想しか持てませんでした。
- なんでもレントゲンを撮りながら針を刺すのですが痛みに耐えられずに泣くことしかできなかったとか
- 動かないように看護師さんたちに体を押さえつけられながらだったとか
- 原因の神経を探すため、その痛さであらゆる神経を針でブスッ!ブスゥゥッ!と刺されたとか
- そして神経に薬を入れられるときにはそれ以上痛かったとか
- でも、その後はヘルニアの痛みが引いてすごく楽になったという…。
そうですね、神経に直接針を刺すんだからね…痛いってもんじゃないだろうね。
体験談をまとめると
- 神経根ブロック注射は世界一痛い注射!
- それなりの覚悟を持って挑む事!!
- 坐骨神経痛の慢性的な痛みか、一時の激痛か…どちらを取るか
覚悟の注射…
私の回顧録に戻りますが、当時の私は状態を反らしてお腹を突き出した体勢でないと歩けませんでした。
まあ、反らしても痛いんですけどね。
前に倒す事がもはやできない状態だったのですよ。
腰から下の関節が固まって、まさに石膏で固められた感じ。
前回書いた通り筋肉がガチガチのビーフジャーキー状態。
動かしても体重をかけても激痛。
歩く時に傘を杖代わりにしてみたらちょっと楽だったので、杖を買う事も検討していました。
(全体重をかけるので傘では当然強度が足りない)
名医の元へ
そんな時、私の状態を知った知り合いから「ここはオススメ!」と整形外科を紹介されました。
その整形外科はいわゆる名医と有名で、当時某有名プロスポーツチームのチームドクターをされているお医者さんのいる所です。
相変わらず私はすがる思いで、だけど過去の「異状なし」診断から半信半疑な思いを抱きながら「ここが最後の整形外科」と決めてその名医の元に向かいました。
紹介された名医の元に向かったタイミングは何とか動ける位まで痛みが収まった時でした。
本当は例の動けない位痛い状態で見てもらえればベストなのですが、何しろ本当に動けなかったもので。
痛みに涙をにじませながら足を引きずり来院。
まさかここでも原因不明と言われるのではあるまいな?
案の定名医で有名なだけあって混んでいました。
受付票を記入し、待つこと約1時間。ついに名医の診察が!
診察はレントゲンを撮り、足を動かしたり叩いてみたりとここまでは今までの整形外科と一緒。
先生は穏やかな感じの人でした。
先生「うーん…。ちょっと詳しく調べる為MRIを撮りましょう。ここでは撮れないのでこちらの病院に行ってもらって、画像が出来てからまたこちらに来てください。」
おお!MRIなんで本格的じゃないか!!
これでこの痛みの原因もついにわかるのか!
一気に希望が生まれました。
そしてここでも痛み止めが出されました。
ここで出された運命の痛み止めはこちら。
- ロキソニン錠 60㎎ (痛み止め)
- メチコバール錠500㎍ (ビタミンB12)
- ムコスタ錠 (お馴染みの胃薬)
相変わらず「また効かないよ、多分」なんて思いながら飲んでみましたら
これが嘘みたいに効いた!
私と相性の合う痛み止めについに出会えた!
痛みがなくなった訳ではありませんが、レベル2位まで痛みが軽減しました!!
治ったわけじゃないが…痛みが楽になったぞー!!
もう、それだけでとても嬉しく、喜びでいっぱいになりました。
ありがたやありがたや…それだけでもあの名医の元に行ってよかった!!
紹介してくれたAさんありがとう!!
しかしこれからMRIを撮りに行くのです。
その日は坐骨神経痛の原因をきっちり突き止められるように薬を飲まずに「確実に痛い状態」で挑む事にしました。
こちらに続く!→坐骨神経痛の検査のMRI撮影と痛みの原因となりうる病気